岡山県特産の木彫りの漆器として知られる烏城彫100年の歩みを振り返る展示会が、岡山市の天満屋岡山店で開かれています。
1925年に総社市出身の木口九峰さんが趣味として始めた烏城彫は、浮き彫りにした図柄に色漆を施したものがよく知られていますが、この初代九峰さんの作品は、彩色をせず彫りだけで濃淡を強調しています。
二代目省吾さん、兵衛さんの時代になると彩り豊かで華やかになり、野菜や果物など身近な題材に限らず、虎の飾り板や風神雷神など大作も手掛けるようになります。
また今回は、九峰さんの2人のひ孫が美術画廊に初出展。若者にも受け入れられやすいよう試行錯誤するなど、それぞれの個性ある力作が並びます。
子、孫、ひ孫と100年にわたり代々引き継がれてきた烏城彫およそ190点を集めた展示会は、4月14日まで開かれます。